資源を増やす
栽培漁業や資源管理型漁業で資源を増やしたり、減らないようにする工夫が行われています。
栽培漁業
海に魚の子供(稚魚)をたくさん放流し、資源を増やして漁獲することで、宮崎県内では現在マダイ、ヒラメ、オオニベ、クルマエビ、アワビ類などを放流しています。
資源管理型漁業
宮崎県内では、資源が減らないようにとることを我慢したり、大きく育ってからとるなどの工夫をするなど様々な取り組みが行われています。
環境や魚の住み場を守り、魚などが増えやすい場所を作る
以前に比べ海がよごれたり、砂浜や磯が少なくなり、海水温が上昇したりといった環境の変化も魚、貝や海藻が減っている一つの原因と考えられています。
このため海をきれいにする漁業者の活動も行われています。たとえば養殖漁場では、魚が食べ残したえさや魚の糞などで汚れやすいため、漁業者みずから環境をチェックしています。
また、最近では魚のすみかや貝類などの餌場として重要で、さらに、栄養分や炭酸ガスを吸収することで海の環境保全にも役立っている藻場が少なくなっていて、これを増やす努力が続けられています。
漁業がうまくいく方法
資源が減っている今、漁業が成り立つようにするためには、できるだけ経費をかけずに、新しい魚を品質のいい状態で売り、価値を高める工夫をすることが必要です。
このため、漁業者が協力して魚の群れを探したり、魚礁という魚が集まる場所をつくったりして、魚を探すために船を動かす燃料代などの無駄を少なくする工夫が行われています。
また、できるだけ高い値段で販売するため、生きたままとって水槽に入れ販売する取り組みや、一度に出荷せず網のいけすに生かしておき、値段の高い時期に出荷するなどの工夫が行われています。
さらに、養殖魚では飼育方法などを工夫して品質を向上させ、ブランド品として価値を高めています。これからは、消費者の理解が得られるよう魚や貝の品質や安全性の向上に努めていく必要があります。